ハッカソンとは? 参加するメリットや参加方法まで詳しく解説

プログラマーを中心としたエンジニアが会場に集まってチームを作り、決められた時間内にプロダクトを作り上げる……「ハッカソン」と呼ばれるこうしたイベントが注目を集めています。ハッカソンとはどういったイベントなのか、ハッカソンに参加することで得られるメリットにはどのようなものがあるかをご紹介しましょう。
ハッカソンとは
ハッカソン (Hackathon) とはハック (Hack) とマラソン (Marathon) を組み合わせて作られた言葉です。1990年代末のアメリカIT業界で始まった当初は、プログラマーが何人かでチームを作ってテーマに沿ったプログラミングを開始、ファストフードを食べながら徹夜で何らかのプログラムを完成させるといったものでした。
その後、2000年代には多くのIT企業でハッカソンが行われるようになります。数時間から数日間の与えられた時間を使ってチームで企画、プログラミング、プロトタイプの完成へと至り、成果物を発表して優劣を競い合う開発イベントといった形式に洗練されていきました。旧Sun Microsystems、Google、Appleなどが積極的にハッカソンを開催し、Facebookの「いいね!」機能が同社内の恒例ハッカソンから生まれたこともよく知られています。
近年では日本でも多くの企業がハッカソンを開催するようになっています。社内イベントの一貫として行うものから、セミナー形式に近いもの、有名企業が主催して社内外のプログラマーやデザイナーを集め、会場でチームビルディングして行う大掛かりなイベントまで、スタイルや規模も多様化しています。
開催されているハッカソン
国内のハッカソンには次のような開催事例があります。
Hack Day (主催: Yahoo! JAPAN)
Hack Dayは日本最大規模のハッカソンを中心としたテクノロジーを楽しむイベント。ハッカソンではプログラマーを中心に全国から集ったクリエイターが、24時間かけてアプリやIoTハードウェアなどの「動くプロトタイプ」を開発。その後、90秒という短時間でプレゼンします。
JPHACKS (ジャパンハックス 共催)
2014年から始まった日本全国の学生を対象とするハッカソンイベント。「イノベーターを目指す学生のための日本最大のハックイベント」と銘打ち、イノベーターとなるような学生を発掘し育成することを目標としています。
リクルート自然言語処理ハッカソン (主催: リクルートテクノロジーズ)
自然言語処理やその周辺の数学を専攻している、または興味を持つ学生が対象。リクルートが保有するデータの一部が提供され、課題に基づいた解析が行われます。
KDDI DIGITAL GATE HACKS (KDG HACKS 主催: KDDI)
こちらも学生を対象としたハッカソン。2018年、2019年のテーマはいずれも「IoTで家での生活をワクワクさせよう」です。実際にIoTサービスの開発に携わるエンジニアがチューターとして参加する試みも行われています。
ハッカソンが注目される理由
ハッカソンが注目されるのはなぜなのでしょう。組織体制の中で日々の仕事に追われるだけではアイデアが硬直化する、という懸念が一番大きな理由かもしれません。
特にオープンなハッカソンでは、従来の仕事のやり方、環境、立場などを離れ、異なる人々が共創することで新しいものが生まれる可能性が広がります。革新的なアイデアに対する飢餓感が高まっているこの時代、ハッカソンという舞台で化学反応が起きることを多くの企業が期待しています。
また、日本では先端IT企業が火付け役となり、オープンデータを推進する自治体や団体も加わって、全国各地でハッカソンを開催してきたことも大きな要因となっています。その際、ギークと呼ばれるようなリスペクトを集めるエンジニアや開発者が積極的にイベントに参加し、ハッカソンの普及を牽引してきました。ハッカソンを通じて才能ある人たちが集まる機会が増え、新しい交流やつながりへと拡大しています。
ハッカソンに参加する人のメリット
ハッカソンは参加者にとっても大いに得るものがあります。参加するメリットを挙げてみましょう。
ゼロからアイデアを形にする経験ができる
通常の仕事では、すでにあるプロダクトを発展させたり、一部を担当したり、修正や改良したりといった作業を任されることが多いものです。しかしハッカソンではゼロからアイデアを練って完成させるというプロセスを経験できます。断片的なエンジニアリングだけではなく、プロダクトを作るための総合的で一貫した作業に携わるのは大きな財産になるでしょう。
業務の幅を超えた経験ができる
普段と異なる役割だけでなく、あまり詳しくない領域の技術にも触れることができます。チーム内に特定の領域に詳しい人がいれば、異なるジャンルやレアジャンルの最新技術について知ることもできるでしょう。スキルや知識と同時に、そうした人たちとの交流や人脈を作るきっかけも得られます。
フィードバックをもらえる
アウトプットしたものに対する評価やコメントがもらえるのも貴重な体験です。ひとまず作り上げたプロトタイプに対する問題点や改善点を指摘されることもあれば、より発展させるアイデアやアドバイスをもらうこともあるでしょう。優秀作品の表彰が設定されていることも多く、画期的なアイデアが生まれればそれをきっかけにビジネスチャンスが広がることも十分にありえます。
ハッカソンの探し方と参加方法
ハッカソンの開催情報を知るにはITイベントサイトをのぞいてみるのが簡単です。東京、大阪などの大都市圏が中心ですが、毎週のようにハッカソンは開催されています。connpass (https://connpass.com/) 、TECH PLAY (https://techplay.jp/) 、DoorKeeper (https://www.doorkeeper.jp/) などのサイトが役に立つでしょう。
ほかにはTwitterやFacebookで検索してみるのもおすすめです。SNSにはハッカソンの参加者のコメントも書き込まれていることがあるので、それを読めば雰囲気がわかるはずです。
ハッカソンに参加する際は概要と参加条件をよく読んで申し込みましょう。タイムスケジュールも把握しておく必要があります。費用は無料と有料があります。中には見学枠が設けられているハッカソンもあるので、その場合はまず見学者として参加してみることも可能です。
ハッカソンへの申し込みはイベントサイトや主催者のサイトから行います。期日や定員があるので、参加すると決めたら早めに申し込みましょう。
ハッカソンに参加するために必要な準備
ハッカソンに参加する際はノートパソコンを持参するのが一般的です。得意な言語、必要な言語の設定はなるべく終わらせておきましょう。電源が届かない場所で使うことも想定してバッテリーも用意。電源タップも持っていくと何かと役立つはずです。会場ではWi-Fiが使えるはずですが、混雑して繋がりにくくなることを予想してモバイルルータも持参しておくと快適に通信できます。
スマートフォンやタブレットも必要に応じて用意しましょう。タブレットはサブモニターやメモツールとして使う人もいます。Raspberry piやmbedなどのデバイスも同様です。キーボードやマウスも含め、ハードウェア類は会場で借りられる場合でも使い慣れたものを用意すれば作業がしやすいでしょう。
ほかには着替え用の服 (下着) 、飲み物、食べ物 (持ち込みが許されていれば) 、名刺なども準備しておきましょう。そして当日のために体調を整えておくことも大切です。
ハッカソンは普段の仕事では得ることのできない体験ができるチャンスの場です。特別な準備などは必要ないので、興味を引くイベント情報を見つけたら気軽に参加してみてはいかがでしょうか。
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