情報処理安全確保支援士試験の概要と難易度を知ろう!

企業活動において、ネットワークやデータベースの構築を行い、業務の効率化を図ることが当たり前となりつつある現代。企業は、そのシステムをハッキングやウィルスから守らなければなりません。そこで活躍するのが、セキュリティ施策の専門家である「情報処理安全確保支援士」です。ここでは、同資格試験の概要や難易度について紹介します。
情報処理安全確保支援士(旧・情報セキュリティスペシャリスト)の資格が活かせる仕事やメリット
「情報処理安全確保支援士」は、以前、2016年度まで実施されていた「情報セキュリティスペシャリスト」の後継となる国家資格です。
この情報処理安全確保支援士には、業界・業種を問わず高い需要があります。特に、インフラ関係の企業や流通業は、膨大な量の顧客データを保有しており、それに伴う大規模なシステムの運用を行っているため、セキュリティが重要視されます。もしも、個人情報の流出や、サイバー攻撃によるシステム停止などのトラブルが発生した場合には、企業側が大きな損害を被るばかりか、契約者や地域の利用者の暮らしにも影響を与えかねません。今後もこの資格を持つ方の社会的責任は増大していくことでしょう。
また、情報処理安全確保支援士には、現場で大きな裁量権が与えられます。自身でセキュリティ分野をリードする仕事をしたいという方に、メリットの大きい資格と言えます。
情報セキュリティスペシャリストと情報処理安全確保支援士の違い
情報処理安全確保支援士は2016年10月に新設されたサイバーセキュリティ分野の国家資格試験です。その背景には近年、サイバー攻撃に対し各企業のサイバーセキュリティ対策へのニーズが高まり、専門人材の確保が急務となっていることがあります。
新設にともない情報セキュリティスペシャリストの資格は廃止されましたが、情報セキュリティスペシャリストや、その前身であるテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)の合格者は、そのまま情報処理安全確保支援士として登録することができます(2018年8月19日まで)。
一方、情報処理安全確保支援士の認定試験は2017年度から開始。試験の出題内容・範囲は、情報セキュリティスペシャリスト試験時のものをベースとして実施されています。また、情報処理安全確保支援士試験の合格者には経済産業大臣から合格証書が交付される点も、これまでと変わりありません。異なるのは、情報処理安全確保支援士の合格者は登録手続きを行うことによって、独占的に「情報処理安全確保支援士」の資格名称を使用することができる点です(登録・更新制)。そのため、情報処理安全確保支援士は通称名として、登録セキスペ(登録情報セキュリティスペシャリスト)と呼ばれます。
情報処理安全確保支援士試験の概要
情報処理安全確保支援士は、情報システムの開発や運用時に、システムの脆弱性や危険性を排除し、安全を確保するスキルを問う国家資格です。資格取得者は、企業の情報セキュリティの品質を維持、改善し、最適化する、情報セキュリティマネジメントを実践するポジションとして、裁量の大きい役職に就くことになります。
そのため、情報処理安全確保支援士試験には、包括的なシステム業務に関する知識や能力が問われるという特徴があります。セキュリティに関する専門的な技術や知識はもちろん、ネットワーク技術やシステムマネジメントなど、情報セキュリティとは直接関連性が薄い分野からの出題もあります。
情報処理安全確保支援士試験の難易度
幅広い知識と深い専門性が求められるため難易度が高く、情報処理推進機構が情報処理技術者試験(※)に設定しているスキルレベルでは、情報処理安全確保支援士試験は最高難度のスキルレベル4に相当します。合格率は毎年およそ13~16%です。その難易度は、以前の情報セキュリティスペシャリストと同じく、国内の情報セキュリティ関連資格の中ではかなりの難関と考えて良いでしょう。
しかし情報処理安全確保支援士試験は、情報処理技術者試験の中でも、受験者数の多い試験となっています。これは、ITセキュリティに対する企業の関心が高まったことが原因だと考えられます。
※情報処理技術者試験:情報処理安全確保支援士試験を含む、情報処理技術者としての知識や技能が、一定以上であることを認定する試験。なおスキルレベル4に相当する試験は「高度情報処理技術者試験」と総称されます。
情報処理安全確保支援士試験の内容
そうしたニーズの高さも影響しているのか、情報処理技術者試験の中で、1年において春季と秋季の2回試験が開催される数少ない試験の1つです。その内容については、以下の通りとなっています。
午前Ⅰ(50分)、午前Ⅱ(40分)
午前Ⅰは、出題数30問のマークシート形式の試験です。経営戦略マネジメントを始め、情報セキュリティとは関連が少ない分野からも出題があります。
午前Ⅱは、出題数25問のマークシート形式による試験です。Ⅰよりも、情報セキュリティに関連する難易度の高い問題も出題されるので、充分な準備が必要でしょう。
午後Ⅰ(90分)、午後Ⅱ(120分)
午後Ⅰは出題数3問で、うち2問を選択して解答する記述試験です。
午後Ⅱは、長文問題が2問出され、うち1問を選択して解答する記述試験。情報セキュリティに関する問題が出され、問題文が非常に長いため読解力や出題者の意図を素早く汲み取る能力が求められます。
情報処理安全確保支援士試験は、午前と午後全ての試験において基準点(合格点)が60点です。また、段階採点方式で合否を決定するため、どれか一つの試験が基準点に達しなかった場合には、それ以降の採点は行われません。例えば、午前Ⅰ試験で基準点に満たなかった際にはそれ以降は採点されない、ということになります。
情報処理安全確保支援士試験の開催日
情報処理安全確保支援士試験は春期と秋期の年2回、実施されます。例年、春期は4月の第3日曜日、秋期は10月の第3日曜日に試験が行われます。申込受付期間は試験日の1~3ヶ月前というのが通例です。
平成30年度の春期試験日は4月15日(日)、願書の受付期間は1月11日(木)10時~2月19日(月)20時(インターネットの場合)でした。また、秋期試験日は10月21日(日)、受付期間は7月5日10時~8月13日(月)20時(個人申込インターネットの場合)となっています。
国家資格の中でも高難易度、低合格率の資格と言える情報処理安全確保支援士。その試験に合格するためには、実務経験を積んだ上で、根気強く試験勉強をする必要があるでしょう。上記の内容を参照に、ぜひ合格を目指してください。
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