応用情報技術者試験の難易度と効果的な勉強法

応用情報技術者試験の難易度と効果的な勉強法

一部の企業や公的機関では、確かなスキルを持つ技術者を集めるために、情報処理技術者試験の合格を採用の目安にしています。ここでは、情報処理技術者試験の中でも、応用的なIT知識の証明となる、「応用情報技術者試験」の概要や出題範囲、難易度などについて紹介します。システム関係の仕事をしたいと考えている人は、ぜひ目を通してみてください。

応用情報技術者試験の概要と求められる技術水準

応用情報技術者試験は、経済産業省が認定する国家資格です。英語表記「Applied Information Technology Engineer Examination」の頭文字をとり「AP」とも呼ばれています。
同じ情報処理技術者試験 (※) に含まれる基本情報技術者試験の上位資格にあたります。高度IT人材として、十分な知識を持つ者が対象とされる資格であり、受験者は数年の実務経験を積んだ後に受験するエンジニアが多くいます。

要求される技術水準は高く、情報技術を用いてクライアントの抱える経営課題を解決に導くことが条件です。プログラミングの基礎知識はもちろんのこと、幅広い視野を持った状況把握と問題解決能力が試されます。

※情報処理技術者試験: プロジェクトマネージャ試験を含む、情報処理技術者としての知識や技能が、一定以上であることを認定する試験。

応用情報技術者試験の難易度

情報処理推進機構では、情報処理技術者試験を1~4のスキルレベルに分けていますが、その中で応用情報技術者試験はスキルレベル3と設定されています。これはかなり難しい区分に該当します。
合格率は約3万人の受験者がいる中で20.1% (平成26年度春期) と、この数字からも合格するのは容易ではないことが伺えます。

応用情報技術者試験の試験内容

応用情報試験は、午前150分と午後150分の2部に分けて行われます。午前は、アルゴリズムとプログラミングをはじめとする「テクノロジ系」、プロジェクトマネジメントをはじめとする「マネジメント系」、システムの戦略をはじめとする「ストラテジ系」の3分野が対象。マークシート形式の出題で、出題数は80問で全て解答しなければなりません。

午後の試験は記述式で、出題数は11問で、1問を必須で回答し、2問中1問、8問中4問を選択して回答します (平成27年度春期時点) 。
システム開発だけでなく、経営戦略やコンサルティングを含む応用力が問われます。リーダーシップ論をはじめ、チームの牽引役としての知識も必要です。理論を理解するだけに留まらず、自ら率先して考え行動する問題解決能力が試されることになります。

合格の基準点は、午前と午後どちらも60点で、午前の試験が基準点に達しなければ、午後の試験は採点を行わずに不合格となってしまいます。どれほどキャリアを積んだエンジニアでも、きちんと対策をしておかなければ合格は難しい試験だといえるでしょう。

目安はどのくらい? 応用情報技術者試験の勉強時間

基本情報技術者試験の合格者の場合で、約200時間の勉強時間が必要だといわれています。1日1.5時間で、週5日勉強したとして、1カ月で30時間。7カ月このペースで勉強すれば210時間です。もう少し勉強時間を増やす、もしくは試験前の追い込みを実践すれば半年で勉強を終えることも可能です。

基本的に、やることは参考書を読みながら演習問題を解いていくこと、過去問題をこなすこと、暗記などです。過去問や暗記系の事柄についてはアプリもあるので、通勤中など空いた時間を見つけて勉強することもできます。

なお、完全に一から勉強する人の場合は、2.5倍の500時間程度の勉強時間が必要になるでしょう。その場合は独学ではなく、スクールで学ぶほうが効率的かもしれません。

応用情報技術者試験に合格するための効果的な勉強法

応用情報技術者試験を受ける際の対策についてご紹介します。午前と午後、それぞれのポイントを見ていきましょう。

午前試験の対策

午前試験対策は、まず参考書で基礎的な知識を蓄えることから始めましょう。参考書を読み進めながら内容を理解するように努めましょう。この時点ではすべてを暗記しようとするのではなく、書かれていることを理解していくことが大事です。ざっと1回通して読みながら、理解しにくかった部分には付箋などを付けていくのがよいでしょう。2回目はその付箋を付けた部分を重点的に読んでいきます。ひとまず、すべてを理解できたと思えるまで2、3回読み直します。

以上の基礎固めが終わったら、午前試験の過去問に挑戦します。問題集を手に入れて、できるだけ多くの過去問を解いていきます。解いていく過程で、ある程度暗記すれば解ける問題と、計算式を理解しないと解けない問題があることがわかってきます。暗記すべきだと思ったものはこれも付箋を付けるなどして覚えていくようにします。理解すべき計算式については参考書に立ち戻るなり、ネットで検索するなりして理解を深めていきましょう。なお、過去問の問題集はお金を使いたくなければネット上にも過去問サイトがあります。

午後試験の対策

午前試験の過去問の正答率が上がってきたら、午後試験の過去問にも取り掛かります。最初は問題の出し方のパターンに慣れることを目標に解いていくとよいでしょう。慣れてきたらやはり多くの過去問に挑戦することになります。

ただ、午後試験ではすべての分野を網羅しようとすると、本番の問題選択で的が絞りきれず思うように点が取れなくなる可能性があります。人によってやり方は異なりますが、まず全分野挑戦してみて自分の得意分野と不得意分野を見きわめ、その上で得意分野に絞って十分な自信が持てるくらいに勉強を重ねるのが効率的です。なお、午後試験用に参考書を買う必要はあまりないでしょう。問題パターンを覚えて解けるようにする、というのが基本です。あとは分野ごとに出題の特徴や傾向があるので、これもネットで調べながらポイントを頭に入れておきましょう。

応用情報技術者試験はどのような仕事に活かせるか

応用情報技術者試験に合格することで、情報システムの開発プロジェクトにおいて、内部設計書やプログラム設計書の作成、プログラム開発まで一連の工程を担当することができる技術が身に付きます。情報システム系やソフトウェア系企業への就職が有利になるでしょう。

もちろん、簡単に合格することはできないものの、時間を割いても挑戦するメリットはあります。まず、企業内エンジニアなら、規定に沿ったインセンティブが期待できること。支給水準は各社異なりますが、一時金で数万円、もしくは毎月給与に上乗せの資格手当としていることもあるようです。
また、業務委託で活動するエンジニアなら、確かな技術をもつ人として、より上位の立場からプロジェクトに参画するチャンスが広がることもあるかもしれません。資格取得で自信がつくと、プロジェクトマネージャークラスの募集にも応募しやすくなるはずです。各種待遇面の交渉で、有利に働くケースもあるでしょう。


応用情報技術者試験は合格がすべてではないものの、資格を習得したことで開ける道もあります。大切なことは、常に新しい知識を習得して技術力を高める姿勢です。こちらで紹介した内容を参考に、ぜひ応用情報技術者試験にチャレンジしてみてください。

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