COBOLとはどんな言語?特徴やよく使われる業界について解説!

COBOLとは?

COBOL(コボル)は1959年に開発された、古いプログラミング言語です。「Common Business Oriented Language」の頭文字を取ったもので、日本語では「共通事務処理用言語」となります。
1950年代、アメリカでは事務処理でのコンピューター利用が広がっていきましたが、各メーカーが独自の言語を使っていました。そうした状況を懸念したアメリカ国防総省が事務処理用共通言語の開発を提案、1959年に誕生したのがCOBOLです。
コンピューター利用の黎明期にCOBOLは、英語で事務の手順を書いていくような感覚でプログラミングできるという特徴を持ち、比較的親しみやすいという特徴を持っていました。そして、アメリカ政府の事務処理システムがCOBOLで統一されるなど、事務処理用言語として世界中に広がっていきました。
すでに登場から60年以上が経過し、新しいプログラミング言語が次々と登場していますが、COBOLは今でも多くの企業で使われています。その一方で、DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれているなか、古い言語を使い続けることの制約や問題点も指摘されています。

COBOLが再注目されている背景

まだ広く使われているものの、あまり話題にのぼることがなかったCOBOLが今、注目を集めています。きっかけは新型コロナウイルスです。アメリカでは新型コロナウイルスの感染拡大で失業者が増えたことで失業保険の申請が急増し、システムがダウンしてしまいました。そのシステムにCOBOLが使われており、システム強化のためCOBOLプログラマーの需要が急増したのです。

COBOLの代表的機能

事務処理に特化したプログラミング言語のCOBOL。代表的な機能を見てみましょう。

事務処理機能

COBOLは、もともと事務処理用の言語として開発されました。COBOLが登場する前、コンピューターは主に科学技術計算に使われ、今のように事務処理に使えるものではなかったのです。

計算処理機能

コンピューターは「電子計算機」ですが、2進法で計算を行うため、実は我々が日常生活で使っている10進法をうまく扱えない面もあります。COBOLは10進法の計算を正確に行うことができます。

帳票出力機能

インターネットが普及した今では、事務処理のオンライン化・ネットワーク化が進んでいますが、事務処理にはさまざま帳票が必要です。COBOLは帳票の作成・出力も簡単にできるようになっています。

COBOLが一般的な業界

今なお活躍しているCOBOL。主にどのような業界で使われているのでしょうか。

金融業界

計算に強く、さまざまな帳票に対応できるCOBOLは、銀行や保険会社など、金融業界で広く利用されています。長年使い続けてきた膨大な数のプログラムがあり、処理が高速なことも大きなメリットです。

インフラ業界

電気、ガスなど、いわゆる公共料金の処理にもCOBOLが使われています。業務が日々変化するというより、継続的・安定的に、信頼性の高いサービスを提供することが求められる業界にはCOBOLが適しています。

行政

アメリカ政府の事務処理からCOBOLの普及が始まったように、日本でもさまざまな行政システムにCOBOLが使われています。

COBOLは汎用系を制御する言語

COBOLは、ITシステムのなかでも「汎用系」のシステムを制御するプログラミング言語です。企業の基幹システムなどに使われる大型コンピューターは、「汎用機」と呼ばれることから、大型コンピューターで動かすシステムは「汎用系」と呼ばれます。
今では想像しづらいことですが、コンピューターはかつて、事務計算、科学計算など、用途に応じて専用のものが作られていました。1960年代半ばにさまざまな分野の計算に対応できるコンピューターが登場し、さまざまな用途に広く使えることから「汎用機」と呼ばれました。汎用機で動かすシステムなので、汎用系というわけです。
COBOLは、汎用機の登場、発展とともに広がっていったプログラミング言語。汎用系の代表的なプログラミング言語として、今も活躍していると言えます。

汎用系とオープン系の違い

汎用系と対照的に使われる用語に「オープン系」があります。汎用系のシステムは、大型コンピューターである汎用機を使います。汎用機は導入コストのみならず、運用コストも高額で、金融機関をはじめとする大企業や行政では導入が進みましたが、中小企業が簡単に導入できるものではありません。
汎用機の利用が進むなかで登場してきたのが、パソコン=パーソナル・コンピューターです。もともと趣味の道具として誕生したパソコンは、急速に性能がアップし、ビジネスにも使われるようになりました。そしてパソコンをベースにしたシステム開発が行われるようになります(中小企業向けには、汎用機を小型にしたようなコンピューターが使われ、ミニコン、オフコンなどと呼ばれた時代もありました)。
汎用機は「汎用」という名前が付いていますが、実は技術仕様は各メーカーごとに独自のもので、いわば汎用機を中心に閉じた世界になっています。クローズドな世界です。一方、パソコンは技術仕様が公開されています。そのため、パソコンをベースにしたシステム開発は「オープン系」と呼ばれるようになりました。
オープン系のシステム開発は、パソコンと同時に急速に発展してきたネットワーク技術を活用しています。もちろん、ネットワークの仕様もオープンになっています。
性能が飛躍的にアップする一方で、価格は低下してきたパソコン、ネットワーク技術、さらにはネットワークとネットワークをつなぐことから生まれたインターネット技術が組み合わさって、今ではオープン系のシステム開発が主流となり、発展しています。
私たちがパソコンやスマートフォンを使って、日常的に利用しているさまざまなシステムの多くはオープン系システムが支えています。

COBOLの将来性は?

オープン系が主流と聞くと、汎用系の未来・将来性は先細りと感じることでしょう。実は、システム開発の世界では「汎用系はなくなる」という話はかなり前から叫ばれています。ですが、現実は違います。汎用系のシステムは、前述したように金融機関、生活インフラを支える大企業、行政などで活躍しています。私たちの暮らしの根幹を支えているところに、汎用系のシステムが存在しています。そしてCOBOLも活躍しています。
確かに、新技術や新サービスが次々と登場するような、最先端の世界とは言えないでしょう。ですが、COBOLの需要が急になくなることは考えられません。新型コロナウイルスの感染拡大で、行政の役割やインフラを支えるサービスの重要性が再認識されたように、COBOLの重要性は再認識されています。

未来に引き継ぐレガシーとしてのCOBOL

COBOLを使ったシステムは、古くて複雑な「レガシーシステム」などと呼ばれます。レガシーには「過去の遺産」「時代遅れ」というネガティブな意味がありますが、一方で「過去から受け継ぎ、未来に引き継いでいくもの」という意味もあります。COBOLは「過去の遺物」としてのレガシーであるとともに、「未来に引き継いでいく」レガシーです。そこには、オープン系のシステム開発とは異なる役割や意義、存在価値があります。

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