ネットワークエンジニアとは?仕事内容から必要なスキル、向いている人などを解説

ネットワークエンジニアとは?仕事内容から必要なスキル、向いている人などを解説

あらゆる場所に通信インフラが張り巡らされている現在、ネットワークを効率良く、トラブルなく構築、運用させることは非常に重要です。そして、業務の根幹を支える仕事でもあります。
ネットワークのトラブルは、多くの人の業務をストップさせたり、情報を流出させたりと、大きなリスクを伴います。今回は、ネットワークエンジニアは実際どのような仕事をするのか、どのようなスキルが必要とされているのかについてご紹介しましょう。

ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニアとは、主としてコンピューターネットワークの設計・構築・保守・運用などを行う、ネットワーク技術に特化したエンジニアです。
お客様の要求に応えられるネットワークシステムを提案し、システムを設計・構築して納品するというおおまかな流れはシステムエンジニアとよく似ています。ただし、システムエンジニアの作業は大半がコンピューター内のプログラムで完結するのに対し、ネットワークエンジニアは個々のハードウエアをネットワークに接続するための設定作業やネットワーク各所に通信機器を導入する作業など、ハードウエア寄りの物理作業が多いという特徴があります。詳細設計策定の際には、導入する各ネットワーク機器の設定内容やケーブルの配線ルートなども設計に含まれることが少なくありません。
また、近年はコンピューターネットワークのセキュリティにまつわる犯罪やトラブルが多発しており、ネットワークシステムを潤滑に機能させること以外にもセキュリティ関連の要求が高度化してきています。そのため高度な技術を持つネットワークエンジニアには仕事が集中し、IT業界内での存在感も重みを増してきました。

ネットワークエンジニアの仕事内容

ネットワークエンジニアの仕事は次のような流れになっています。


1.ヒアリング…お客様の「実現したいこと」を理解し、求められるシステムについてお客様と共通イメージを創りあげる
2.提案…使用回線やネットワーク構成、ルータやスイッチなどのネットワーク機器を選定して提案書にまとめる
3.設計…ネットワークの基本設計と詳細設計を固める
4.構築…ネットワーク機器の設置・設定、ケーブルの配線などを行う
5.テスト…ネットワークが正常に動作するかテストを実施する
6.納品…問題がなければ納品

ネットワークエンジニアはこの間、プロジェクトリーダーとして作業全体の管理統括を行います。また、納入後も運用や保守の責任者として役割を果たします。

システムエンジニア、サーバエンジニアとの違いとは

ネットワークエンジニアに類似している職種に、システムエンジニアとサーバエンジニアがあります。それぞれ3つの職種の違いはどこにあるのでしょうか。解説していきましょう。

まず、ネットワークエンジニアとは、おもにコンピューターネットワークの設計・構築・保守・運用などを行う、ネットワーク技術に特化したエンジニアのことです。個々のコンピューターをつなげるための「ネットワークシステム」を作ります。

それに対し、システムエンジニアは個々のコンピューター上で動くシステムの設計・開発・テストを行うエンジニアです。システムを作るという点では共通していますが、ネットワークエンジニアはネットワークシステムを作ること、システムエンジニアはコンピューター上で動くシステムを作ることと、システムの対象となるものが違います。

一方、サーバエンジニアは、サーバの構築・運用・保守に特化したエンジニアのことをいいます。このサーバ同士をネットワークでつなげるのが、ネットワークエンジニアです。

ネットワークエンジニアに必要なスキル

ネットワークエンジニアとして働くためには、以下のようなスキルが必要です。

ネットワーク機器の専門知識、スキル、通信技術

ネットワークにはWAN系、LAN系、インターネット系といった技術があります。「DNS」や「WWWサーバ」などを代表するようなインターネット系の知識は特に重要となっています。同時にネットワークエンジニアはネットワークによって個々の機器を接続するのですから、各機器を設定するための技術やノウハウも当然ながら身に着けていなければなりません。

ITに関する十分な業務知識、情報収集力

日々変化する新しいIT関連の情報をキャッチする意識の高さや情報収集力も必要です。最新のOSや機器といった業界のトレンドとなる情報については、ネットワーク以外の分野であっても最低限の知識や情報を押さえておく必要があります。新しい情報を常に持っていることで、コストの削減やセキュリティ強化といった提案も可能になるでしょう。

コミュニケーション能力

ネットワークエンジニアは専門的な分野ではありますが、システム設計においてお客様のニーズを引き出す役割もあります。お客様の環境や要望をしっかりとヒアリングできるコミュニケーション能力がなければ、最適なネットワークシステムを設計することができません。また、設計したシステムをお客様に納得してもらわなければ、どんなに素晴らしいシステムを設計したとしても実現することは難しいです。お客様との相互信頼を築くコミュニケーション能力は、技術職であっても必要であることを認識しておきましょう。

ネットワークエンジニアに向いている人

ネットワークエンジニアはほとんどの場合チームで作業をします。また、クライアントにヒアリングする機会も多いです。そのため、コミュニケーション能力が高い人が向いているといえるでしょう。

また、日々進化し続けるネットワーク技術・知識を身につけておく必要があるため、最新の情報を収集し、知識を得ることに努力を惜しまない人、知的好奇心が旺盛な人のほうが向いています。

ネットワークエンジニアの年収

ネットワークエンジニアの平均年収は、年齢によって違いがあるようです。20代では380万円、30代では427万円となっています。令和2年国税庁の調査結果である全職種の平均年収461万円なので、それよりもやや低いことがわかります。

ただし、勤務先の企業の規模によって年収が変わる傾向にあります。大手企業のネットワークエンジニアであれば、平均年収は700万円程度、中小企業では600万円程度となるようです。

そのほか、技術やスキル、実務経験、CCNA(シスコ認定ネットワークアソシエイト)やCCNP(シスコ認定ネットワークプロフェッショナル)といった資格を取得することにより、年収が大きく変わることもあります。

ネットワークエンジニアのキャリアパス

ネットワークエンジニアのキャリアパスには、「ジェネラリスト」と「スペシャリスト」の二手に分かれます。

ジェネラリストは、プロジェクト全体を管轄し、リーダとなって管理業務をする仕事です。ジェネラリストには、「プロジェクトリーダー」「プロジェクトマネージャー」「ITコンサルタント」があります。まずはプロジェクト全体をマネジメントするリーダを目指すのが、ジェネラリストへのキャリアパスの第一歩です。

スペシャリストは、技術を極めていく仕事です。セキュリティ管理には「セキュリティ園児いな」「セキュリティスペシャリスト」「ネットワークディフェンダー」「ホワイトハッカー」があります。ネットワークに特化したスペシャリストには「ネットワークスペシャリスト」「トップアーキテクト」があります。エンジニアとして実務経験を積み、分野を変えながらスキルの幅を広げていきます。

実際の現場では、上流工程を担当するジェネラリストのほうが上、スペシャリストは下に見られてしまうのが実情です。よってスペシャリストを目指す場合でも、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーなどを経験するチャンスがあれば、やっておくことをおすすめします。その経験はスペシャリストになったときにも活かせるでしょう。

ネットワークエンジニアのやりがい

ネットワークエンジニアはシステムエンジニアと異なり、OSの異なるサーバやコンピューター、メーカーや規格の異なる通信機器などをシームレスにつなぎ合わせてゆく技術が要求されます。

ネットワークシステムには、何らかの不具合が見つかっても「なぜこの不具合が生じたのか」の原因究明が困難であるという特徴があります。このため状況を総合的に分析し、経験と論理的推理で原因の可能性を絞り込み、最終的に原因を特定するといった忍耐強さが求められます。
システムの目に見えないところでなにが起きているかを推測し、真実に一歩ずつ近づいていく。そしてついに問題を解決した時、ほかの職業では味わえない大きなやりがいが感じられるでしょう。

ネットワークエンジニアの適正

ネットワークエンジニアの仕事には、プログラマーのような天才的なひらめきや画期的なアイディアといったものはあまり求められません。ネットワークのアルゴリズムを深く正しく理解し、それぞれの機器の仕様を理解した上で適切な設定を行い、ひとつひとつ確実に接続していく。その地道な作業を積み上げていくことで巨大なネットワークが機能します。ネットワーク上のどこにどんな小さなミスがあっても、それはネットワーク全体に大きな影響を及ぼすのです。
ですから、ネットワークエンジニアに必要な資質としては単調な作業の繰り返しを決しておろそかにしないこと、どんな小さな違和感も見落とさず徹底的にテストを繰り返す慎重さなどが挙げられるでしょう。

ネットワークエンジニアは、ネットワークやハードウエアに関する専門の知識が要求され、依頼主の目的、もしくは自身の提案を満たすために確実性の高い仕事をしなければいけません。成果が周囲の目にはわかりにくい仕事かもしれませんが、関係各所との交渉なども経て、ネットワークが上手く回り始めたとき、そして問題が発生しても迅速に対応できたとき、きっと感謝の言葉が得られるはずです。

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